IMACELの支援事例
Support Case#02
蛍光多重免疫染色画像解析の自動化 ~抗がん剤開発研究やがん微小環境における空間解析への応用~
課題
蛍光多重免疫染色(蛍光を発する色素で標識した染色用抗体を用いて、がん細胞・免疫細胞などに発現している複数分子を病理組織標本上で同時に検出する手法)を活用することで、一細胞に対して複数分子の発現を知ることができるため、細胞の詳細な分類結果を取得することが可能となります。第一三共株式会社は当社の画像解析AI技術を活用し、抗体薬物複合体(ADC)標的分子および免疫細胞などを対象とした蛍光免疫染色組織像に対する画像解析の自動化を行っています。 従来は熟練研究者が解析ソフトを用い、目視で組織や細胞の分類設定・確認作業などを行っていましたが、解析に多くの時間を要する・解析者のスキルや経験に結果が依存するといった課題がありました。
エルピクセルのAI技術概要と期待される効果
当社の画像解析AI技術を活用し、以下の2段階で蛍光多重免疫染色画像解析の自動化を実現しました。
組織中の個々の細胞核認識
検出した細胞のマーカー発現に基づく細胞種分類・定量化
乳がん・大腸がん・膵がんといった複数癌腫で解析を行い、従来法に劣らない細胞核認識精度・細胞種別定量結果を得られることを確認しています。 今後は対応癌腫の拡大や、空間オミクス解析など他の実験手法で得られるデータと組み合わせた解析を行うことで、がん微小環境における定量的空間解析が実現できると期待されます。

https://www.daiichisankyo.co.jp/files/news/pressrelease/pdf/202207/20220720_J2.pdf
https://www.daiichisankyo.co.jp/files/investors/library/materials/2024/ST_Day_2024_final_J.pdf

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Support Case#01
Phenotypic Screening
~細胞形態解析による新規候補化合物の探索~
Support Case#02
蛍光多重免疫染色画像解析の自動化
~抗がん剤開発研究やがん微小環境における空間解析への応用~
Support Case#03
病理標本解析での画像解析AI活用
~正常/異常のスクリーニングやバーチャル染色~
Support Case#04
ライトシート顕微鏡画像解析の自動化
~脳領域自動セグメンテーションおよび血管周辺環境の解析効率化~
Support Case#05
AIを活用した新たな動物行動解析
~従来評価を超える特徴発見や精緻な定量評価~
Support Case#06
小核試験の自動判定
~自動解析サービスとして提供中~
Support Case#07
染色体異常検出の自動化
~放射線事故後の線量評価や遺伝毒性試験への応用~
Support Case#08
凍結乾燥工程における氷晶解析
~AIを活用した製造工程最適化検討~
Support Case#09
ラボオートメーション支援
~自動中量合成実験装置への画像解析AI搭載~