ラボオートメーション支援～自動中量合成実験装置への画像解析AI搭載～

課題

医薬品の商用生産に向けた製造プロセスでは中量スケールでの合成実験が必要です。ラボオートメーション構想の一環として、第一三共株式会社では中量合成実験自動化装置の開発を行っていましたが、カメラセンサーなど従来の画像処理システムは付着物による反応溶液の誤検知や、光を透過しない液体で界面の検出が困難といった課題が発生していました。またスケールアップに適したデータ収集や、作業時間を考慮した実験操作の自動化が求められていました。
当社は第一三共株式会社と共同で、多様な反応条件下でも正確に液面・界面を検知できる画像解析AI技術開発を行いました。

エルピクセルのAI技術概要と期待される効果

画像解析AIによりリアクター内の液面・界面を高精度に検知し、液量測定と分液操作時の界面検知を行います。
実運用を見据え反応溶液のバリエーションに対応可能なAI開発を行い、従来の画像処理システムで対応できなかった泡立ち・付着物の発生、様々な溶液色への対応などが可能となりました。本技術導入により実験の再現性が向上し、手作業による誤差が軽減することで、開発プロセス効率化・研究者の負担軽減が期待されています。